ビジネスにソーシャルメディアは重要?
お客様と直接繋がることが出来る、TwitterやFacebookなどの、ソーシャルメディアの活用は、企業にとって重要だと、あちこちで言われます。
確かに、その通りなのですが、どれほどソーシャルメディアが企業経営に大きく関わるのか、いまいちピンと来ない社長さんも多いと思います。
特に再購入や再契約される、リピート性のある商品・サービスに於いては、ソーシャルメディアで顧客維持することが、企業の生き残りには不可欠である理由を、生涯顧客価値という指標で実感して頂きます。
少し、長文ですが、これからの、あなたの企業の生死を分ける、最も重要な考え方ですので、しっかりとご一読ください。
生涯顧客価値とは
英語ではLife Time Value
略して、LTVとも言われます。顧客と継続取引がされる間において、企業が顧客から得られる利益をあらわした指標の1つ。
継続取引が短い顧客よりも、継続取引が長い顧客の方が、はるかに利益があがる、大切な顧客であるから、企業は顧客維持活動を徹底して行うべき、という、ごくごく当たり前に感じる、考え方です。
しかし、どれほど、数字として違うのか、言葉だけでは実感できませんから、実際に計算をしてみましょう
数字で見れば、桁違い!
事例として、ランチが800円で原価率は30%。つまり、粗利70%の飲食店を事例として、継続取引の期間と、来店頻度が、どれほどお店の利益に違いを与えるかを計算したのが下記の表です。
凄いことになっていますが、この表のポイントを抜き出してみましょう。
- 広告宣伝費をかけて新規顧客を獲得しても、一回きりで終わると赤字。
- 継続取引が長く、来店頻度が高い顧客ほど、生涯顧客価値は桁違いに高額になる。
尚、一般的に「新規顧客の獲得は、既存の顧客維持の5倍のコストが掛かる」というのが通説です。つまり、経費を掛けて獲得した新規顧客は、継続取引に移行しない限り、利益になりません。
100人が1回きりと、5人が常連の大きな違い
上図に書いたのは極端な事例ですが、100人の新規来店があっても、全員がリピートをする価値がないと思えば、粗利益の段階で赤字。そこに人件費や水道光熱費の諸々が乗っかれば、100人のお客様が来たのに、大赤字です。
しかし、100人から、5人のお客様が、5年の間、週1回通ってくれる、常連さんになった場合、生涯顧客価値は驚くべきプラスになっています。
つまり、リピート購入が成り立つ商品・サービスであれば、既存顧客の維持活動の正否は、根底から経営を左右する課題なのです。
顧客維持にソーシャルは欠かせない
ところが、今まで顧客維持による、生涯顧客価値の追求は、特に中小企業では、あまり重要視をしていなかった節があります。その理由は、そもそも、一度だけ来てもらったお客さんに、ニ度目の購入を頂く事が難しいと考えられたから。
一昔なら、住所を取得した上での、葉書や封筒のDM 。スタンプカードや会員証の発行。
インターネットが発達してきて、メールマガジンの発行。日々のイベントやお得情報の、ホームページやブログへのアップ。
これらの戦術を一生懸命やっても、お客様の反応率は低く、初来店からニ回目のリピートに導く事に挫けてしまう経営者や現場担当者がいるのは、致し方のない事でした。
しかしソーシャルメディアの登場で、初来店時に、Facebookなどで、直接のつながりを保つ流れを構築すれば、今までとは桁違いの確率でリピートにつなげることができる。
実際、Facebookの店舗型のビジネス成功事例の殆どが、来店後のフォローによる常連化が要因です。
顧客維持戦略から見て、新しく登場した、ソーシャルメディアは、まさしく革命的なツールであると言っても、大袈裟ではないでしょう。
生涯顧客価値の高いお客様は至宝
ソーシャルメディアの登場と、生涯顧客価値の追求が、さらに大切な理由があります。
それは、企業への沢山の利益を与えてくれるお客様であるほど、さらに間接的な利益を、与えてくれる事です。
生涯顧客価値の高いお客様であるほど、あなたの会社の商品・サービスに対して、とても惚れ込んでいるお客様です。よって、自然と、周りの友達に対して、こちらからお願いしなくても、勝手に商品・サービスの宣伝をしてくれます。
しかも、それはリアルでの口コミに加えて、拡散性の大きい、Twitter やFacebook でも、宣伝をしてくれるわけです。
生涯顧客価値が高い、あなたの企業のファンであるお客様は、ソーシャルメディアの広がりで、更に口コミや友達の紹介を発生させ、間接的だけども、更に大きな利益を与えてくれます。
そういったお客様は、まさに企業にとって、至宝というべき財産であることに、気がつかなければいけません。
生涯顧客価値の追求は企業の生死を分ける
さて、ここまで書いた内容をまとめます。
- 顧客の継続取引年数が長いほど、企業大きな利益を得る
- 取引が1回限りで終わり、リピートされない企業は、損益は赤字になる
- 生涯顧客価値の高い顧客が多いほど、高いレベルで事業が安定する
- ソーシャルメディアの浸透が、企業の生涯顧客価値の追求を、より容易にする
- 顧客価値の高いお客様は、さらに口コミや友達の紹介で、高い利益をもたらす。まさに企業の至宝
これらを組み合わせると、この通り。
法人営業・個人営業を問わず、その商品やサービスが、リピート性を持つ場合、生涯顧客価値の追求が、企業の生死を分けことは、一目瞭然です。
あと、わずか数年で、日本人のほとんどがスマートホンを持ち、ソーシャルメディアに接する時代がきます。
その頃には、あなた企業への顧客の評価と、企業が受ける、生涯顧客価値は、すでに大勢を決していることでしょう。
生涯顧客価値を追求し、お客様との対話により信頼関係を深め、あなたのお客様にとって、常にダントツの企業であり続けでください。
今回のまとめ リピート性のある商品は、生涯顧客価値を追求すべし
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