ソーシャルメディア時代は健全な企業しか生き残れない


漫画で伝えるソーシャルメディア

企業版Facebookの怖い話

 まずは、トップのイラストにある通り、Yahoo検索を使って、Facebook投稿を検索してみてください。検索キーワードは、下記をコピペで貼り付けられると宜しいかと。

店員 ムカつく OR 最低 OR 最悪

客 ムカつく OR 最低 OR 最悪

 尚、検索方法は「Facebookの記事投稿だけYahooで検索する方法」の記事をご参考ください。

SNSは炎上の種だらけ

 さて、実際にご覧いただくと、ビックリしますね。こんなにも、お店や企業の実名入りで、お客様からの不満が書かれている。それどころから、スタッフが実名で、「お客がムカつく」と平気で、公に見えるFacebookで発言。出てくる会社の企業規模も、大企業から、中小企業まで様々です。

 しかも、それぞれに、いいね!コメントもついて、お店が最低だ!という話でワイワイと盛り上がっている。このまま、騒ぎが発展すると、いわゆる『ネット炎上』。SNSが発端となって、炎上した事例は数知れません。
 しかも、日本のソーシャルメディア人口が5000万人を超えて、更に増えていきます。当然、炎上はどんどん増えるでしょう。

炎上ピークで鎮火は困難

  ここで問題になるのは、あなたの企業がFacebookTwitterなど、ソーシャルメディアは使わない!と決めたとしてます。しかし、それと、炎上が発生する可能性は、全くの無関係です。

 それどころか、ソーシャルメディアを使わない企業が、炎上騒ぎに気付くのは、炎上も最高潮の頃です。すっかりネット内で燃え盛って、とうとう、自社に直接そのリアクションが波及した状態。こうなると、炎上の鎮火は並大抵のことではありません。ネットに疎い企業であれば、尚更、難しいでしょう。

そして誰もいなくなった…

 今迄は、インターネット上での企業批判は、完全匿名の2ちゃんねるや、正体を明かさなくても良いTwitterで行われました。 しかし、実名のFacebook上でされるお客様の企業批判や、社員の問題発言は、それらと比べて、真実性の重みが違います。

 更に、Facebookではリアルな友達・知人による繋がりが基本です。つまり、岐阜のお店の批判を、岐阜のお客様が書きます。それを読んで反応するのは、ほぼ岐阜の人です。その人達が、投稿にいいね!コメントで「酷いね!」と反応します。すると、また別の岐阜の人に、それが見えます。

 Facebookなどで、これが続けば、当然、地元のお客様を加速度的に無くします…。急速が故に、目に見えるネット炎上。それよりも恐ろしいのは、気づかない内に進行して行く、目に見えない顧客消失なのです。

短絡的な二つの対策

 企業が顧客喪失に陥らない為に、まず思いつくのは2点でしょう。

1・ソーシャルメディアのチェック

 FacebookやTwitterで自社の批判が投稿されていないか、検索して定期チェックをする方法。但し、Facebook検索は、発言の閲覧に制限の無い「公開発言」が検索できるだけ。Facebookでは、発言の範囲を友達に絞った「友達のみ」の発言が多く、それらは検索不可。

 つまり、やった方がベター。しかし、多くの投稿はチェック出来ないと、自覚すべきです。

2・社員のソーシャル使用を禁止する

 社員の問題発言による炎上の防止策として、一切のソーシャルメディアの個人利用を禁止する。こんな荒業な通達をする企業も出てきた模様です。しかし、これはかなり、微妙。

 業務の守秘義務の範囲の情報をネットに書くことを禁止することは有りでしょう。しかし、個人のプライベートな行動(ソーシャルメディア使用)を禁止するのは、法的にも無理がありそうな気がします。

 同時に、社員に対して、「ソーシャルメディア禁止!」と強制しても、それを素直に納得できるでしょうか?きちんとした、説明が必要ですよね。

健全な経営が一番

 検索だけでチェックしきれない。社員のソーシャルメディアの完全禁止も難しい。これからの時代は、悪い企業の噂を止めることは出来ません。

 結局、最後は「健全な経営」を行うしかない、という、下記の当たり前に帰結します。

  • 顧客満足度の高い経営を行い、SNSに批判を書かれない
  • 理由から仕組みまで。しっかりとソーシャルメディアに関する社員教育を行う

 さて、ここで記事の冒頭に戻ります。

 Facebookの投稿検索で、今度は「店員 感動 OR 感激 OR 」で検索をしてみてください。そこには、お客様からの賞賛の声が見られます。つまり、健全な経営を行えば、お客様は感動し、それを広げてくれる証拠。

 悪いものは淘汰され、良いものが残る。ソーシャルメディアは、そんな”当たり前”を加速させているだけ。

 ぜひ、世の経営者の皆さんは、一番喜んで欲しいお客様の為に、至誠を貫いた経営を実践してください。

今回のまとめ
今こそ健全経営が王道と知る