企業のFacebookプロモーションで『お客様を利用』するべからず


ホワイトタイガー

お客様はあなたの会社を、ちゃんと見てますよ

FBアプリのプローモーションが一般化も…

都市部を中心に、企業のfacebook 活用はもとより、Facebook アプリを使ったプロモーションも、一般化しつつあります。
その中でも、短期間で数百から数十万のfacebookページのファンを獲得できる、「診断系」と言われるFacebookアプリを使った、プロモーションは、企業からも注目を集めています。

しかし、企業は、どうしても行き過ぎたプロモーションを行いがちで、その結果、お客様の大きな失望を招く事がある。その事実について、知っておくべきです。

企業がFBアプリでプローモーションしたい理由

診断系というアプリが、どのような挙動をするのか簡単に説明します。

  1. 自分の友達から、なにやら面白そうな診断結果が、自分のFacebook ニュースフィードに流れてくる。
  2. それに興味が湧くと、Facebookアプリのページに飛んで、承認し、実際に診断を行う。
  3. 出た診断結果が面白いと思えば、それをfacebook上へボタン一つで投稿。
  4. その診断結果を見た友達が、診断系のFacebook アプリを使う。

これが繰り返されます。

ここで注目は、診断を行う際、そのFacebookページをいいね!しないと、診断ができない設定も可能な事。

この設定をして、診断系アプリがでヒットをすると、あっという間に、数千から数万人のFacebookページのファンが獲得できる。
Facebookページの運用成果が、なぜか「ファン数」に置かれている企業が多い中、この仕組は、とても使いたくなるのは、当然です。
また、企業ユーザーからは、これのどこが駄目なのか、全く分からないと思います。

これらの問題は診断系の仕組みよりも、「顧客を利用」しようとする、企業のプロモーションへの考え方なのです。

Facebookアプリにみられる問題点

例えば、Facebookで話題になった、ある診断アプリの診断結果の文章を引用します。

ついに買いました。念願だったクルマです。●●です。最高です!
っと近日、●●さんが投稿しそうな予報が出てます。ドライブに誘われる準備をしておきましょう。

特に冒頭の文章を注目して頂きたい。まるで投稿者本人がお薦めしているかのような文章ですが、これは全てアプリによって自動的に投稿されている内容です。このアプリは、後半で本人の文章でない事が示されますが、普通に紛らわしいです。
また、他には、完全に本人が薦めているかの様な文章で投稿するアプリすら、あります。

なぜ、投稿者本人が薦めるかのような、紛らわしい文章が必要なのかといえば、そう書いた方が、その投稿者の友人に受け入れて貰えるからです。

そもそも、企業は、ソーシャルメディアを利用したクチコミ・プロモーションでも、如何にユーザーへ自発的に、お薦めの声を書いてもらえるかを、常に考えています。
そんな中、Facebook アプリを利用して、企業が意図的にユーザーの声を誘導できるのであれば、企業側にとって、これほど便利なものはありません。

実際、Facebookでも、診断系アプリにより大量のファンを集めている実績があるわけですから、短期の成果としては申し分ないのかもしれません。
 しかし、長期的にみた場合、実は得られた成果を超える、デメリットを背負うことになるのです。

お客様を利用すれば、結果はマイナスに

まず、こういった診断系アプリが、自分のニュースフィードに度々、出てくることが目障りで仕方がない、Facebookユーザーがかなり多いという事です。
そういった方々にとって、あなたの企業は、鬱陶しいプロモーションを行う、ろくでも無い会社として、かなりのマイナスになります。

また、面白がって診断アプリを使ってくれたユーザーでも、長期的に見るとマイナスになる可能性があります。
 そもそも、このような人の価値観を乗っ取る挙動をするアプリを使えば、前述した、診断系アプリが嫌いな、身の回りの友達から、鬱陶しいので止めろと注意される。若しくは、企業に自分の価値観を安く売り渡す行為は慎むべき事を、指摘されたりします。

そうなった場合、そのような非難となる原因を作った、貴方の会社(診断アプリ)を恨むのは、当然の成り行きです。
つまり、お客様の声を、自社に都合のいいように誘導する、都合の良いFacebookプロモーションを続けるほど、知らないうちに、どんどん、お客様の心は離れていく…。

これほど恐ろしいことはありませんよね。

Facebookはお客様との繋がりである

さて、ここまで書きましたが、私は決して診断系を含めて、Facebook アプリによるプロモーションを否定しているわけではありません。
道具は使い方で全てが決まるので、Facebook アプリも、自社のfacebook ページのテーマとファンの対象を、しっかり捉えれば、これから、ますます有効に活用ができると思っています。

つまり、Facebookアプリだけではなく、全てにおいて、「お客様を利用する」観点からのプロモーションは、一切行うべきでない、という事です。
Facebook は、人と人が繋がる、社会インフラですから、お客様に、どう共感をして頂いて、どう信頼関係を構築していくのか。そういった観点を常に忘れずに、Facebookでも、プロモーションを企画・展開をしてください。

今回のまとめ
企業こそ『お客様を利用する』考え方に陥らない