公式アメブロがスタート。お値段200万円
最近、商用ブログの削除祭りの噂や、サービスガイドラインにおける商用利用の禁止が強化されるなど、アメブロ界隈が何かと騒がしいですね。
そして、いつの間にやら、サイバーエージェントさんから、企業の公式ブログについて、アメブロからサービスが始まったようです。
公式ブログの開設に関して
企業様向けのアメブロ開設サービス
-ブロガーという発信力に長けた消費者が集まるAmebaの中に御社専用のアカウントを設置致します-
はてさて、気になるお値段ですがこんな感じ。
サイバーエージェント社公式アカウント商品資料(PDF)より
http://prom.ameba.jp/mediaguide/201201-03/ameba_koushiki.pdf
- 制作費/50万円
- 掲載費/10万円(4週間)×6
- ブログで答える機能:30万円×2
- 読者登録キャンペーン用アメゴールド費:30万円
総計200万円/24週間
掲載費は1ヶ月で10万円のようですが、なんだかんだと、諸々が乗って約半年で200万円。また、公式資料を見る限りでは、製作費用と掲載費用だけでオプションを除いて、それより安い料金で掲載することも不可能っぽく、どうしても200万円は掛かるようです。
さて、こんな感じで企業向けの有料プランが始まって、現時点でアメブロに商用ブログを出している人は、どうなるのでしょう?
ここから書くことは、あくまで私個人の推測です!と強く注意書きをした上で、筆を進めます。
無料の商用ブログは排除方向へ?
そもそも、今のアメブロの憲法ともいうべき利用規約やガイドラインがどうなっているのか、実際に見てみましょう。
第12条(禁止事項)
………
(6) 弊社の承認を得ずに行なわれる、営利を目的とする行為。Ameba利用規約より抜粋
4.禁止事項
………
(4) 弊社の承諾のない商業行為
① 無限連鎖講(ねずみ講)、リードメール、ネットワークビジネス関連(MLM、マネーゲーム等を含む)の勧誘等の情報、及びこれらに類する情報の送信等
② 商業用の広告、宣伝を目的としたブログの作成(但し、弊社が認めている範囲のもの及び弊社タイアップ等は除く)
③ 弊社が許可したものを除き、営利、非営利目的を問わず、物やサービスの売買、交換(それらの宣伝、告知、勧誘を含む)を目的とする情報の送信等(物品を販売し、又は契約を締結させることを目的とする無料セミナーの情報の送信等を含む)サービス利用ガイドラインより抜粋
気になるのは「弊社が認めている範囲」です。この部分、ネット上に明文化されたものが全くありません。実際に、サイバーエージェント社に質問をした方もあるのですが、やはり明確な回答は得られなかった模様です。
いずれにしろ、アメブロで許される商用利用の範囲が、具体的に明文化されていない以上は、サイバーエージェント側の事情で、どんな商用ブログも削除することができる、ということ。
現時点でアメブロにビジネス目的のブログが沢山あっても削除されていないのは、利用規約から言えば、サイバーエージェントが黙認しているだけ。
しかし、今回の企業向けの有料の公式ブログが開始します。当然、公式ブログという商品で売り上げを作るには、無料かつ利用規約違反にある、アメブロ上の商用ブログを抑制して、有料の公式ブログに移行を促す。これが、戦略上、有効であるのは明らかです。
また、有料ブログが増えていけば、200万円の広告費を出したクライアントから見て、無料で運営されている商用ブログは好ましい存在ではなく、アメブロ側も、何らかの対応をしたというアピールをしなくてはなりません。
こういった複合要因があって、近い将来、アメブロで無料の商業ブログの大量削除が、起こったとしても不思議ではありませんし、それは利用規約からみて、まったく問題はありません。
アメブロカスタマイズ業は廃業?
公式ブログサービスの資料を読む限り、200万円の内訳には、制作費50万円が含まれています。といっても、バナーやタイトル画像の素材は、自社で作ってい用意をしなければならず、アメブロ側では、ブログ構築のカスタマイズをしてくれる。そんな感じです。
今回、重要なのは、アメブロのカスタマイズも、サイバーエージェントの収益ポイントの一つとなった、という事実。
合わせて、再度、サービスガイドラインにも注目。
4.禁止事項
………
(4) 弊社の承諾のない商業行為
………
④ 本サービスの一部の利用権を、弊社が定めた以外の方法で譲渡する行為
⑤ 本サービスの全部又は一部の利用権をもって、現金その他の財物、財産上の利益との交換取引をすること、もしくは交換取引をすることの宣伝・告知・勧誘する行為サービス利用ガイドラインより抜粋
この流れも明らかに、ネット上でよく見られる、アメブロのカスタマイズ業の排除に向かっていると推測されます。
アメブロの商用ユーザーはどうすべき?
この流れ中で、アメブロを利用している企業ユーザーは、ブログ削除のリスクを回避するために、どうするべきか。下記の2者択一になります。
- 200万円を掛けて、有料の公式ブログを開設する
- 先々、ブログ削除されても対応できるように、他の無料ブログに移行するか、独自ドメインでブログを新設する
あえて、多くは語りません。どちらかを検討しましょう。
尚、独自ドメインのブログに移動しては、SEOのやり直しで、ブログアクセスが減ってしまうとお考えの人もあるかも知れません。それは間違いです。
新ブログ移行でもアクセスは増える
当ブログは、前のlivedoorブログから 2012年3月31日に、独自ドメインの新ブログへ移転しました。構築はWord Pressですが、技術面は自分で行わず、CMSのプロである蒲生トシヒロさんに依頼して、これからのSEO的に正しいブログ構築を行いました。その結果は下記
前の無料のブログの6年に亘るSEOの蓄積は、新ブログに移行してたった4カ月で抜き去りました。なお、書いている内容や、記事の質は、特に変えていません。
この事実からいえるのは、アメブロも含め、無料ブログへの固執が、逆にブログの読者獲得とアクセス増。並びに、それに伴う、受注や注文の増加のチャンスを失っているかもしれない。
つまり大きな機会損失の可能性があるということです。
インターネットでも自分の城を持つ
現在、アメブロの機能。アメンバーやペタなど、アメブロ固有の仕組みで、ブログ読者を獲得している企業の場合、それを捨てて、今直ぐに会社やお店のブログを移行させる必要はありません。 ただし、いつブログが削除されても不思議ではないという、リスクを認識した上で、その対策を準備しておくべきでしょう。
また、アメブロを含み、企業ブログに無料ブログサービスを使っている場合、そのサービス提供者の事情で、貴社のブログはインターネット上から消え去る可能性があるというリスクの認識。
併せて、無料ブログに固執するがゆえに、機会損失をしている可能性も考えるべきでしょう。
昔の人は、男は自分の城を持て!といったものです。
今は、男女や法人・個人を問わず、自分のビジネスをしっかり展開したいのであれば、他人に左右されない、自分の城である「自分の媒体」(独自ドメイン)を持ち、それを他のソーシャルメディアや、既存の無料ブログサービスなどとしっかりと連携をさせていく。
Facebook、LINEなどのソーシャルメディアの隆盛の中で起こった、今回の流れは、日本でも企業のインターネット戦略を見直すべしという、時代の問いかけなのでは、と思ったりもします。
今回のまとめ 企業のアメブロユーザーは、今後どうするかを考えよう
【番外編】サイバーエージェントさんへ
当然、こんなブログを書けば、サイバーエージェントの中の人も見に来られると思いますので、少し書きます。
ぜひ、貴社のサービス利用ガイドラインに記述のある「弊社が認めている範囲」について、ビジネスとしてアメブロを使う上で、どこまではOKなのか、具体的に明文化して頂きたいです。
ここを曖昧にせずに、きちんと区切りを付けることが、貴社にとっても、既に多く存在する、中小企業や個人事業主のアメブロユーザーにとっても、最終的に最良の道ではないかと考えます。併せて、もっと中小企業や個人事業主が使いやすい、有料の公式ブログのプランも考えて頂ければ、と。
何よりも、国産サービスのトップとして、このまま頑張って頂きたく、敢えて提案をさせて頂く次第です。