出会いより再会
以前、「ズバリ聞きます! Facebookで、今後の貴方の人生に影響を与える、出会い・再会はありましたか?」というアンケートをFacebookユーザーにお願いし、700人以上の回答を頂きました。大なり小なり、人生に影響があったと答えた人は、なんと75%!という、驚異的な数字。
如何に、Facebookが、出会い・再会という、人と人を繋ぐツールであるか、一目瞭然な結果です。
そして、Facebookでは、ビジネス面での出会いを求める人が多いように感じます。しかし、それは違います。実は「再会」こそが重要である事を、漫画の北斗の拳を題材に説明します。北斗の拳が分からない人には、難しい話になるかもしれません。ご容赦ください。
Facebookが北斗の拳である理由
まず、北斗の拳のあらすじは下記の通り。
西暦199X年、地球は核の炎に包まれた。だが、人類は死に絶えてはいなかった。暴力がすべてを支配する世界となった核戦争後の大地で、途中で出会ったリンやバットを連れ、北斗神拳伝承者・ケンシロウが暴徒を相手に拳を振るう。北斗神拳を共に修行した兄達、それぞれの宿星を持つ南斗聖拳の伝承者達が現れ、ケンシロウと激闘を繰り広げていく。
wikipediaより
北斗の拳が大ヒット漫画となった大きな理由の一つは、深いストーリー(物語)性。
主人公のケンシロウは、かつての親友である南斗六聖拳の殉星のシンに略奪された、恋人のユリアを助けだす、という過去を背負って、漫画が始まります。
そして、南斗六聖拳のシンとの戦いが終わった後も、話は続きます。
- 過去に同じ北斗神拳を学びながらも、自分より優れた弟ケンシロウを憎む義兄ジャギ。
- 過去に他流試合で、本当は殺さねばならなかった子供のケンシロウの命を、自らの視力と引き換えにして助けた、南斗六聖拳の仁星のシュウ。
- 北斗神拳の長兄であり、過去に先代の師父であるリュウケンを殺し、荒廃した世界を恐怖と暴力で制圧を目指す、世紀末覇者ラオウ。
他にも多数の魅力的な登場人物が登場します。
北斗の拳の主要な登場人物の特徴は、嫉妬・憎しみ・愛情・慈悲など、主人公ケンシロウと絡み合う「感情」を伴う過去を持っており、ケンシロウと再会する事で、新たな血沸き肉踊る、圧倒的スケールの物語が展開していく仕掛けになっている事。
「過去からの再会」というキーワードが、北斗の拳が評価を得た理由です。
これは人生も同じで、今のあなたを構成しているのは、両親・親戚・友達・上司などなど、過去の人との積み重ね。
そして、お世話になった、「感情」を伴う過去を持った人との再会が、恋愛や仕事やライフワークなど、大なり小なりの転機という、新しい物語を齎す事も、ごく普通に起こる事です。
しかし、北斗の拳は漫画なので、作者の都合で「再会」ができるのですが、リアルな我々は、漫画の様に「再会」するのは難しい事でした。
それは、Facebookの登場で、実名だけで時間と距離を超えて、「再会」したい人と再会ができるチャンスが無償で提供される。これは、革命的な事です。
新しい物語は、過去の清算と昇華
また、北斗の拳で重要なのは、過去の精算と昇華です。
主要な登場人物が持つ、嫉妬・憎しみ・愛情・慈悲などの感情を伴う過去は、ケンシロウらとの「戦い」を通して精算されて昇華。必ず最後は、自分の生き様を完全燃焼して、真っ白な灰になるほど燃え尽きます。
その熱い漢の生き様に、読者の心は熱く揺さぶられました。(ジャギ・アミバ・ウイグル獄長などは例外…)
人生も同じです。再会して「交流」をする事で、感情を伴う過去を精算して、新しい、より深い関係性に昇華させる事ができます。
また、北斗の拳よりも、リアルな人生が面白いのは、過去は性格が激しすぎて合わなかった人も、時間を経る事で性格が丸くなっていたりすると、今だからこそ交流ができて、そこから、良い関係性が築けるようになる、というパターンもある事です。
過去は共有しつつも、年月の経過で変わったものを含めて、「再会」から精算していく過程は、かなり懐かしくて、面白いものに違いありません。
再会を大切にする
Facebookなどのソーシャルメディアを見ていると、自分を180度変えてくれる、それこそ、「漫画のような」新しい出会いを求めている人が多い。もし、それだけを求めているなら、本当に絵空事の世界でしかありません。
はっきり言えば、出会いよりも、再会を大切にすべきです。
今の自分があるのは、過去の積み重ね。そして、過去とは「自分と他人」の交流で構成されます。
もし、未来の自分を、自分の望む方向に変えたいのであれば、「自分と他人」の過去を見直し、本当に大切な人と再会し、交流を深めて過去を精算して、昇華させるのが最良です。
北斗の拳では、ケンシロウは過去を精算し、困難な未来を生き抜く中で、時には深く傷つき、挫折もしました。その度に、暖かい過去を持ち、再会した熱い仲間達に助けられ、強く逞しい漢になりました。
同時に、熱い仲間達との交流が、新しい熱い仲間との出会いを紡ぎました。
(個人的には、シュウの息子が、深手のケンシロウを救う為に自爆する所が涙)
みなさんも、これからの困難な未来を生き抜く中で、熱い仲間と再会し、その交流から巻き込まれる、新しい仲間と出会い、自分の新しい物語を創生してください。
「強敵と書いて、トモと読む」
そんな素敵な再会がある事を、お祈り致します。
今回のまとめ Facebookでは再会から、新しい物語を綴ろう