あなたのビジネス大成の第一歩!アウトプットすべき理由と方法


見てるだけでいいのかにゃ?

成功する人はセミナー後が違う

 全国各地で経営をテーマとした、ソーシャルメディア戦略のセミナー研修で駆けまわる日々です。そんな中、講師視点で気になるのは、そういった講習などの参加者は、セミナーで学んだことを実施して成功する『2割に満たない』人と、聞いただけで終わってしまう『大半の人』に分かれること。

 これは、私のセミナーだけでなく、もっと講師が超一流の素晴らしい人でも、あまり傾向は変わりません。

 折角、貴重なお金と時間を投資して、セミナー・研修に参加したり、書店でビジネス書を買った以上、極端な話、講師が良くても悪くても、その内容の一部でも吸収して、投資以上のリターンを得る事が、自分の成果を出すための条件になります。

 では、自分の成果を出す「成功する人」はなにが違うのか?それは、セミナー後の行動です。

 成功する人は、セミナーを聞くだけで終わらず、実際に手を動かしたり、人に語ったりして「アウトプット」をして、学んだものを、自分のものとして消化しているのです。

アウトプットの必要性

つまり、私たちの脳は、情報を何度も入れ込む(学習する)よりも、その情報を何度も使ってみる(想起する)ことで、長期間安定して情報を保存することができるのだ。

脳は「入力」より「出力」で覚える:日経Bizアカデミーより

 人間は、ただ聞いて、脳内で考えるだけでは、きちんと物事を定着させることができないということ。昔の学生の頃の授業やテスト勉強を思い出して欲しいのですが、下記の制限がかけられた場合に、あなたはテストで良い点が取れるでしょうか?

  • ノートに書き留めるなど、一切の筆記用具を使うことは禁止。
  • 口頭で教科書を音読するのも禁止。
  • 全て、眼と耳で見聞きした内容を、頭の中で覚えることしか許さない。

 これでテストで良い点を取るのは、一万人に一人の天才を除いて、殆どの人は無理なのは分かりますよね。そして、学生の頃は、テストで良い点を取るために、ノートをきちんとまとめたり、鉛筆で数学の問題を説いたり、英語の単語帳を音読していっぱい覚えたりしていましたよね。

 つまり、セミナーなどに参加した後に、書くなり、話すなりして、なんらかの形でアウトプットをして、しっかりと脳に内容を焼き付けなければいけない。そのまま、忘却して終わりであれば、そのセミナーに投資したお金と時間は、無駄であるとも言えます。

ノートと筆記用具

勉強をすべき人生のタイミングとは

 高校・大学進学の為に、一生懸命に勉強をされた方も多いかと思います。人生で最も勉強をしたのは受験生の頃だという人も多いでしょう。

 しかし、受験の点数以上に、その成績次第で、自分・社員・家族の命運をも決めてしまう、ビジネス(経営)において、手や口も総動員して、一生懸命に学んでいる人は、少ない気がします。

 受験を失敗しても死ぬことはありません。しかし、経営を失敗して自己破産したり、仕事のキャリアを積み重ねないまま、いい歳になって会社から放り出されて、就職先がまったく見つからないなど、ビジネス(経営)について学び、その実力を磨かないと、経済的な死亡状態になってしまいます。
 生き残るため、必死に勉強をするべき人生のタイミングとは学生の頃ではなく、社会人。しかも、権限と責任を持って、ビジネスの先頭に立つ経営者や中間管理職に至るまでのタイミングこそ、重要なのだと考えます。

 その為に、セミナーや研修に出たり、ビジネス書を読むのも、非常に素晴らしいことですが、そこにはアウトプットをすることが最重要になります。

手軽かつ有効なアウトプット法

 それでは実際、セミナーを受けたり、ビジネス書を読んだ後に、インターネットやSNSで、どんなアウトプットが有効かを考えてみます。

ブログに書く

 定番ですが、効果があります。ブログに書く以上は、他人が理解できる内容に、しっかりとまとめるプレッシャーが掛かります。ブログ記事化は、それなりに大変な作業ですが、その分、情報の再認識と整理には有用です。

FacebookやTwitterに書く

 ブログに書くまで至らずとも、とりあえずソーシャルメディア上で、気軽かつ簡素にアウトプットをしてみることです。この場合、ブログに書くのと同様、SNSの友達の目がありますから、適度なプレッシャーも掛かります。

 また、ブログよりも反応がありますから、アウトプットをする意欲にもなりますし、特に反応が多ければ、それは重要な要素であると再認識して、更にきちんとブログ記事にまとめる、という考え方もあります。

人に話す

 最も手軽にできるのに、実はおすすめです。対面して、相手に理解して貰うだけでなく、興味を持ってもらうように話すことは、とても難易度が高いことです。

 回りくどくならないように内容の精査をして、的確に要約することは勿論、相手の反応を見極めながら、どこに興味を持ち、納得して貰えるポイントがあるかを探ります。かなり、精神的なエネルギーを使いますが、その分、他人に正確に伝えられるのであれば、自分の中での理解は、ほぼ完璧なものになっています。

アウトプットのコツ

 次に、実際にアウトプットを行う際のコツを、いくつか書きだします。

共感・違和感を強く感じた部分を書き出す

 セミナーや研修などで、学習した内容を 100パーセントを書き出すことが出来れば、それは言うことはありません。しかし、それを無理にやるのは苦行であり、やる意欲がなくなります。また、残念ながら、セミナー自体は興味が持てないものであった場合も、所々には「おっ!」と思える要素も含まれているはずです。
 思い出すのさえ大変な部分を無理に上げるよりも、聞いていて、なるほど!と共感できた部分を、しっかりと書きだして再認識した方が、自分のモチベーションを維持してて、アウトプットが継続できます。

 また、逆に強く違和感を感じた部分も、モヤモヤした違和感のままで放置せず、違和感の理由について、論理的にはっきりさせることも、自分の再認識をする上で重要です。

人に伝えることを目的とする

 黙々と自分一人でアウトプットが出来る人は、ノートや日記に留めればOKです。

 しかし、多くの方は、それが維持できないので、人に伝えることを目的に設定して、アウトプットを習慣化させるべきでしょう。また、人に伝える姿勢を常に持つことは、顧客や知人からの、信頼の獲得に大きくプラスに作用します。

興奮や感動も再現する

 セミナーやビジネス書の中で、共感して興奮する。そんな、自分の心が動いたポイントもあった筈。

 アウトプットをする際には、その感情を思い出して、それを含めて再現することで、より脳内で再認識が進み、より精度の高い理解につながります。また、論理だけでなく、感情も併せ持った説明は人の心を動かします。「伝える」練習としても、感情を盛り込むことは大切です。

ワークショップの勧め

 また、おすすめの研修として、気づきを深める為の、実際に紙に書きだす作業や、グループでの討議を行うなど、ワークショップ形式の研修。もしくは、後からでも、自分で振り返りながらワークショップをする方法を教えてくれるセミナー参加が良いでしょう。

 特に、ワークショップ研修は、有名な講師でなくても、研修の内容が原理に沿った、しっかりしたものであれば、きちんと素直に研修を行うことで、その要素を自分の中で消化できます。講師は誰か知らなくても、内容に興味があって面白そうな研修はお勧めです。

 尚、自分に合うワークショップ研修の見極める方法ですが、その研修の案内文を読んで、やたら横文字や専門用語など、小難しい単語ばかり出てきて理解が出来ないものは、ハードルの高い研修の可能性が高いのでパス。研修の案内文が、自分の頭の中にすらっと入ってくるものが、あなたにとって最適な研修です。

(尚、最近は新興宗教的なものや、ネズミ講的な企業が開催するワークショップもありますので、怪しい雰囲気があるものは避けましょう)

プロ経営者を目指そう

 少し、経営の話をします。

 法人を設立すれば、その日から誰でも社長です。しかし、ビジネスとは、より優れたものが勝ち残るプロフェッショナルの世界。つまり、アマチュア社長でなく、プロ社長であり続けなければなりません。

 今では、経営者の実力を鍛えるために、商工会議所や経済団体などが主催で、さまざまな勉強をする場があります。しかし、多くの中小企業の社長が、その場で聞いて、「なるほど。なるほど。」と、その場で感心して、終わり。というパターンが殆どです。

 プロ経営者とは、事業を大きくする正しい原理・原則を学び、それを素直に実践し、きちんと成果を上げる人です。そして、実践に至るためには、学んだことを、しっかりと脳内で消化し、自分のものにすること。そのためには、学んだことを、アウトプットすることが、必要なのです。

 セミナーに出たり、ビジネス書を買ったりして、向上心を持って学ぶことは、尊いことです。しかし、経営者として、プロとアマを分けるのは、その後ろの行動にあることを捉えて、ぜひ、実践をして頂きたいです。

 ぜひ、あなたの事業、及び、あなたの人生の目的を達成して、あなたに関わる人達が幸せである為にも、積極的にアウトプットから始めてください。

今回のまとめ
アウトプットこそプロ経営者の第一歩