社長ならAIをこう使え!ChatGPTでガチすぎる新規事業を作る方法とは

本業で一日が終わる。売上は伸びない。新しい事業を考えたいけれど、何から始めればいいのか分からない。そんな中小企業の経営者に向けて、私が開発したのが、ChatGPTのプラグイン「戦略軍師はちえん。さんDX」です。

使い始めるときに必要なのは、立派な企画書よりも、今の会社の話です。どんな仕事をしているか。誰がお客様か。何が得意か。いくら利益を増やしたいか。AIとの会話で整理し、事業案の比較から、実際に試すためのWord・Excel・説明資料の制作まで進めます。

今回は、業績が伸び悩む名古屋の小さなハウスメーカー「はちえん。組」を設定し、銀行融資も想定して新事業を一式制作しました。何をどう作ったのか、実際に完成した資料の画像を使って紹介します。

「はちえん。組」は架空の会社です。収支・価格・件数・借入条件は今回のサンプル用に置いた仮定です。この記事は新事業の準備を行った制作事例で、実際の受注・融資・利益の実績ではありません。スライド内の人物・建物もAI生成イメージです。

ChatGPTで新規事業を考える流れとプラグインの特徴

使う流れは、「現状を話す → 案を比べて選ぶ → 試すための資料をそろえる」。難しい経営用語を覚えてから始める必要はありません。最初は「仕事はあるのに利益が残らない」「今のお客様との関係を生かしたい」という相談で大丈夫です。

プラグインは、AIに調べる順番、比べる項目、制作する資料の基準を持たせる仕組みです。「戦略軍師はちえん。さんDX」には、小さな会社が事業を考え、実行の準備まで進める手順をまとめています。経営者が、調査用、採算用、企画書用と指示文を一から考える負担を減らします。

大きな特徴は、次の4つです。

  • 自社の強みと、お客様の困りごとを出発点にする。経験、技術、設備、既存のお客様との信頼を整理し、新しいお客様に届ける道も考えます。
  • 方向の違う4案を、利益と負担で比べる。市場・競合を調べ、必要なお金、営業方法、提供できる件数まで並べて、選ぶための材料を作ります。
  • 大きく狙う場合も、資金と止める条件を先に考える。楽観・標準・悲観の見通しに加え、売れないときの支出停止や、撤退しても残る返済を確認します。
  • 選んだ案を、現場で使う資料へつなげる。企画書、営業説明、運営手順、契約条件、見積・請求、管理表、案内ページの仕様まで制作します。

「すぐに小さく試したい」会社にも、「一定のリスクを取って大きな成長を狙いたい」会社にも、目標に合わせて考えます。経営者は自社のことを伝え、選ぶべきところを確認する。調査や資料づくりをAIが支えることで、新規事業に取りかかりやすくするプラグインです。

今回の作例はCodex環境で制作しました。ChatGPTとCodexのプラグインについてはOpenAIの公式案内をご覧いただけます。本プラグインの利用環境や設定方法は、弊社のAI研修でお伝えします。

使い始めるとき、AIに何を伝える?

最初に伝える情報は、次の6つが目安です。分かる範囲から話せば、不足する条件を会話で整理できます。

  1. 今の仕事内容と商圏
  2. 主なお客様と、困っていること
  3. 自社の技術・経験・設備などの強み
  4. 現在の売上・費用・利益と資金
  5. いつまでに、いくら利益を増やしたいか
  6. 使える時間・お金と、取れるリスク

新事業のアイデアが決まっていなくても、相談は始められます。例えば、今回の条件なら次のように伝えます。

名古屋で20年、社員6人のハウスメーカーを経営しています。業績が伸び悩んでいます。施工の経験を生かし、3年後に会社全体の営業利益3,000万円を目指したいです。銀行融資も想定し、一定のリスクを取って大きく狙える新事業を一緒に考えてください。

自社で使うときは、仕事、顧客、利益目標、使える時間とお金を自分の条件に置き換えます。分からない数字は「まだ分からない」と伝え、確認するところから進められます。

忙しい社長が一人で、調査、計算、企画、資料作成をすべて抱えるのは大変です。自分の会社のことを話し、候補を見て選び、必要な資料を確認する。その流れで、最初のお客様に提案する準備へ進みやすくする。それが「戦略軍師はちえん。さんDX」の使い方です。

新規事業の制作事例:20年続く住宅会社「はちえん。組」

今回の会社は、名古屋で20年続く、社員6人のハウスメーカーです。施工の経験と地域の信用はある一方、収支がじりじり悪化している設定にしました。

項目 今回置いた架空の条件
本業 戸建て住宅の建築・改修。社員6人。
年間の収支 売上1億8,000万円、営業赤字720万円。
資金・借入 現金4,000万円、既存借入6,500万円。
新事業の方向 銀行融資も使い、一定のリスクを取って大きく狙う。
利益目標 3年目に、会社全体の年間営業利益3,000万円を目指す。

この作例では、調査レポートを確認したうえで「以後の選択・設定は任せ、途中確認を省略して最後まで制作」と委任し、一括で完成させました。通常は調査内容や候補、提供条件、説明資料を段階的に確認しながら進めます。

ここで完成させたのは、事業を始めるための計画と資料です。融資申請、支出、顧客との契約は行っていません。掲載画像は、押すと大きく表示してご覧いただけます。

架空のハウスメーカーはちえん。組の新事業説明スライド。社員の住まいを支える社宅再生室の対象と、3年目の会社全体の営業利益3000万円の目標を示す。
制作した説明スライドの1枚目。地域の住宅施工から、企業の社員住宅へ。数値は架空の会社に置いた目標・計画で、実績ではありません。

ChatGPTで事業計画を作る4つのステップ

1.市場・競合を調べ、4つの事業案を比較する

最初に、会社と顧客、市場・競合を整理した「企業市場調査レポート」を作りました。競合の提供内容、顧客が選ぶ基準、自社の強みと弱みを調べ、施工経験をどの顧客の課題に生かせるかを検討しています。

レポートは、ChatGPTへ取り込んで、経営者自身が事業の骨格を考える壁打ちにも使えます。今回のサンプルは、そこから4案の比較へ進みました。

案 新事業 主に比べた点
A 中古住宅を買い、性能を高めて再販売 1件の利益を狙えるが、在庫を持ち、売れるまで資金が拘束される。
B 企業向けの社宅改修・設備サポート 施工経験を法人向けに生かせる。企業の支払い意思と物件の適合性を確かめる。
C 断熱・耐震の性能改修に特化 住宅の改修経験を使える。必要件数と営業・施工体制を検討する。
D 近隣の住宅会社へ施工管理を提供 継続受注を目指せるが、管理人材と本業の余力が必要になる。

各案は、長所だけでなく、初期資金、営業の経路、90日の見通し、停止条件を同じ項目で比較しました。下の画像は、採択したB案の比較スライドです。

新規事業候補B、はちえん。社宅再生室の比較画像。対象、改修900万円のモデル、当初資金2000万円、長所・短所、90日シナリオと停止条件をまとめた架空案。
4案のうち採択したB案。改修900万円は税抜の計画モデルです。法人需要と物件の適合性は未検証で、90日の件数も計画値です。

B案を選んだ理由は、地域で培った施工の経験を、社員の住まいを必要とする企業へ届けられること。自社で住宅を買い入れず、診断、改修、設備対応へ順に展開できる点も評価しました。法人が提示価格で買うか、必要な施工体制を作れるかは、実際の営業で検証する課題です。

2.顧客・商品・価格・提供範囲を決める

選んだ事業名は、「はちえん。社宅再生室」。名古屋周辺の社員30~300人の企業に向け、企業や所有者が確保した住宅について、社宅にできるかを調べ、改修し、希望に応じて設備の相談を受ける事業です。

サンプルの商品は、事前診断30万円、改修の計画モデル900万円、任意の設備サポート月5万円。いずれも税抜です。改修900万円は80~120㎡の戸建てを想定した試算用の価格で、実際の工事は物件ごとの見積にします。

土地建物の購入や一括借上げはせず、仲介は免許を持つ協力会社との別契約に分けました。診断には「この物件では難しい」という判断も含め、工事を受ける前に用途・消防・権利を確認する条件を入れています。

架空のはちえん。組の事業企画書。名古屋近郊の法人を対象に、社宅化事前診断、改修と入居準備、任意の設備サポートを設計した部分。
Word企画書4ページから、対象顧客と3商品の設計を抜粋。架空の計画価格は税抜で、改修900万円は一律価格ではなく計画モデルです。

上の画像は、実際に制作したWord企画書の一部です。誰に何を提供し、どこまで対応するかを決めると、営業説明、契約書、請求書に同じ条件を反映できます。

3.利益・現金・借入返済をExcelで計画する

今回の導入資金枠は、自己資金500万円と銀行借入1,500万円、合計2,000万円。自己資金は、既存の現金4,000万円から出す設定です。保証料などの初期費用60万円は別に現金支出として計上しました。

架空の銀行相談計画の実セル画像。開始現金内数の自己資金500万円、未確定の借入希望1500万円、調達計2000万円。金額は円。
銀行相談Excel「使途と調達」の実セルを抜粋。金額は円。自己資金500万円は開始現金の内数で、借入1500万円は未審査の希望額です。架空の調達計画で、借入は利益ではありません。

銀行へ相談するためのExcelでは、お金の使い道、売上の根拠、月ごとの損益と現金、借入の返済、3年計画をまとめています。借入金利年2%、84か月返済、元金据置6か月は比較用の仮定で、承認された融資条件ではありません。

採算は、売上から材料・外注費だけでなく、追加人件費、販促費、固定費なども引いて計算しました。本業の赤字720万円が続く仮定で、会社全体の利益も別に確認しています。

標準計画 新事業の営業利益 会社全体の営業利益
1年目 70万円 ▲650万円
3年目 3,961万円 3,241万円

初年度は会社全体の赤字が残る計画です。3年目の数字には、年間22件の施工、担当者5人相当と外部の協力体制などの成立条件があります。社員6人の現在の余力だけで、すべてを引き受ける想定にはしていません。

借入が増えると、撤退しても返済義務は残ります。利益が出る見込みと、お金が足りるかを分けて考え、銀行や社内で具体的な相談ができる資料を作りました。

4.90日の営業目標と停止条件を決める

大きな目標を置いても、最初から大規模に受注する計画にはしません。標準シナリオでは、最初の90日に有料診断3件、工事契約2件を目指します。この期間の工事引渡しは0件の想定です。契約した件数を、完成した件数や売上と混同しないようにしました。

営業は、既存施主とのつながりから物件候補を探す経路と、新しい法人に提案する経路に分けました。「誰に連絡するか」「何件の相談・商談を目指すか」「集客にいくら使うか」をExcelで追います。

架空の管理計画の実セル画像。予測最低資金2400万円未満と2000万円未満、累計営業損失1000万円以上、D90施工契約2件未満の4条件。
管理Excel「06_撤退判断」の実セルを抜粋。金額は円、D90施工契約は件数です。架空の停止・拡大保留の判断基準で、実際の残高や受注実績を示していません。

上の画像は、管理用Excelの判断基準です。今後3か月間の予測最低現金が2,400万円を下回るなら追加投資・採用を保留し、2,000万円を割る予測なら新規投入を止めます。これも今回の架空会社に置いた基準です。

架空事業の停止条件を説明するスライド。30日で有料診断ゼロの場合の広告停止、予測現金による保留、法規確認、同時施工2件、撤退追加費用枠と借入元本の区別を示す。
本業を守る判断をまとめた説明スライド。追加撤退費用枠200万円は、総損失や借入残高の上限ではありません。条件は今回の架空会社用に設定しています。 「3か月先の予測最低現金」は、今後3か月間に予測する最も低い現金残高を確認する基準です。

開始30日で有料診断が0件なら、追加広告を止めて訴求を見直す。初年度の同時施工は2件まで。追加の撤退費用枠200万円と、別に残る借入元本を分ける。こうした条件を先に作り、毎週判断できる形にしました。

新規事業を試しやすくするために、期待する成果と、うまくいかなかったときの対応を一緒に具体化しています。

Wordの特徴:取引条件と担当者の手順をそろえる

事業案を選んだあとは、編集できるWord文書9本とExcelブック3本を制作しました。Wordは役割が分かる箇所を抜粋し、Excelはブックごとの構成と計算・確認のつながりが見える画面を広く紹介します。

成果物一覧では、文書9本、Excel3ブック、画像11枚などの内容と用途をまとめています。まずはWord文書の特徴を見ていきます。

Word:検査・支払いまで取引条件を文章にする

契約書類は、価格だけでなく、支払時期、提供範囲、変更、終了時の精算までそろえました。見積・請求は相手情報や合意・承認を確認し、領収書はさらに実際の入金を確認してから発行するための、入力と確認の仕組みも入れています。実際の契約に使う際は、物件や取引条件に合わせて確認するための原案です。

架空のはちえん。組の工事契約原案。完成検査、是正・再検査の記録、残金20%を引渡し後30日以内に支払う個別特約を定めた部分。
Word工事契約原案の実ページから、完成検査と支払特約を抜粋。検査・是正の記録と、残金20%を引渡し後30日以内に支払う個別条件を定めました。架空の原案で、締結済みの契約ではありません。

Word:担当と初動を手順書にする

架空のはちえん。組の役割別手順書。販促担当と事業責任者、開始条件、既存所有者への案内・新規法人接触・相談LP・問い合わせ登録の4つの初動手順。
Word役割別手順書3ページから、販促の主担当・開始条件・初動4手順を抜粋。架空の制作例です。担当者名は実行前の記入欄で、実際の連絡・広告出稿はしていません。

こちらは、Wordの役割別手順書の抜粋です。担当者が、開始条件と最初の作業を確認できます。「社長の頭の中にだけある計画」を、営業・現場・経理が使う手順へ落としています。

Excel3ブックを詳しく見る:37シートの採算・資金・帳票設計

ここからは、Excelの構成を詳しく紹介します。今回の3ブックには合計37シートがあり、原本で確認した数式セルは計4,721個でした。入力する項目と計算で表示する項目を分け、売上・費用・現金・返済・行動・帳票へつなぐ構成にしています。

ブック シート数 主なつながり
管理計画 15 商品・月次計画 → 週次と担当行動 → 販促 → 実績・資金・停止判断。
銀行相談計画 12 共通前提・販売数量 → 損益 → 入出金と残高 → 借入返済 → 3年計画。
取引帳票 10 共通入力・明細 → 見積・請求 → 入金確認・領収 → 変更・終了精算。

下の画像は、完成したExcelのセルや実印刷ページから切り出したものです。各ブックを複数シートで紹介し、入力・計算・確認の関係が見える範囲を掲載しました。画像を押すと大きく表示できます。横に分かれた印刷ページの配置や、月次表から選んだ比較月については、キャプションに記載しています。

会社・単価・販売件数・費用・融資条件は架空の計画です。実績欄や実取引欄は未入力の原本を使い、受注や入金の実績に見えるデータは入れていません。

先に見たいブックへ:管理計画 / 銀行相談計画 / 取引帳票

1.管理計画:目標から担当者の行動と判断へ

15シートの管理計画は、社長と担当者が毎週使うことを想定しました。計画を立てた後の営業・記録・見直しまで、同じブックで追います。

計画・実績・差額・達成率・判断を一画面で確認

有料診断・施工契約に加え、物件候補、販促予算、同時施工数、営業利益、現金、未完了タスクを一覧にしています。目標と実績を同じ行で比べられるので、社長が毎週の打ち合わせで確認する項目が分かります。

管理計画Excelの進捗一覧全体。有料診断、施工契約、物件候補、販促予算、施工同時数の目標と実績欄に加え、利益・現金・未完了タスク・撤退観測・次回判断日をまとめた架空計画。
管理計画15シートの入口となる「07_進捗一覧」。主要目標から、月次・資金・3年利益・行動計画の数値、未入力の観測項目と次回判断日までを実セルで表示しています。実績は未入力で、目標の3件・2件や利益・現金は架空の計画値です。

実績の空欄を0件や達成済みとして扱わず、「要確認」「判定保留」を表示します。記録がない状態と、記録した結果が0だった状態を区別する設計です。

月次の目標を週次と担当者の行動へつなぐ

週次計画と行動計画を並べると、売上目標をどの接触・商談・診断・工事へつなげるかが見えます。行動計画には担当、期限、件数、時間、必要な費用を置き、実績と差額を確認する欄も用意しました。

管理計画Excelの週次計画と行動計画の実範囲を上下に掲載。週・施策・顧客区分・指標・計画・未入力の実績・判定、作業の担当役割・期限・先行作業・完了条件・予定時間と費用・実績欄を示す。
上段は「03_週次計画」の初期4週、下段は「04_行動計画」の10タスク。横に分かれる実印刷ページをパネルとして並べ、営業の計画、担当・期限・先行作業・完了条件、予定と実績の時間・費用、判定まで表示しています。担当者名と実績は未入力で、実行済みの記録ではありません。

社長が「頑張ろう」と伝えるだけで終わらず、担当者が今週することを確認できる形です。計画と実績の欄を分けているので、予定した活動を実施済みと混同しません。

販促を接触・商談・獲得費用まで追う

既存所有者への案内、新規法人への営業、相談LPの3経路を、対象、訴求、接触・閲覧、問い合わせ、商談、有料診断、費用まで並べました。既存施主から探す物件候補と、法人の購入者を獲得する活動は区別しています。

管理計画Excelの販売促進シート全体。既存所有者、法人営業、LPの3経路について対象・訴求・媒体・導線・予算・時間・接触や閲覧・問い合わせ・商談・診断の計画と実績欄、転換率、計測帰属、停止改善条件、獲得費用を示す。
「10_販売促進」の3経路を、対象・接触から問い合わせ、商談、有料診断、予算・時間・転換率・停止条件まで、実印刷パネルで表示。左に経路と獲得費用(CAC)、右に計画、実績・帰属、停止条件を並べています。実績は未入力で、転換率と実績CACは「要確認」です。

件数だけでなく、転換率、担当者の時間、獲得費用、停止・改善する条件を確認します。広告だけに成果を帰属させず、経路間の重複と費用の二重計上を防ぐための記録条件も設けました。実績の転換率や獲得費用は、入力するまで「要確認」です。

90日の3シナリオで採算・現金・撤退負担を比べる

楽観・標準・悲観を、接触件数から商談、診断、工事契約、引渡し、売上、費用、営業利益、入出金、必要な時間まで比較します。契約と引渡し、売上と入金を分けている点が大切です。

管理計画Excelの90日シナリオと数値整合チェック。楽観・標準・悲観の件数、費用、営業利益、入出金、現金、必要時間、撤退負担と借入を区分し、資金使途、月次売上、販促費、返済、3年利益など10項目の計画値を照合する実印刷画像。
左は「05_90日シナリオ」の3ケースと撤退負担、右上は費用・利益・入出金・現金・必要時間、右下は「08_整合チェック」の10項目。実印刷パネルを並べ、複数シートの計画値も照合しています。すべて架空の試算で、融資は未審査。D90の現金には前受金が含まれ、自由に使える資金とは扱っていません。

さらに、既に支払った費用、未払、残工事、返金、追加の撤退費用、借入残高を区別しました。標準計画のD90の工事引渡しは0件。工事の前受金が増えても、完成売上や自由に使える資金とは扱いません。

2.銀行相談計画:売上の根拠から現金と返済へ

12シートの銀行相談計画は、価格と数量の根拠を置き、損益、資金繰り、返済、3年の見通しへつなげています。借入を希望する理由と返済を検討するための材料をそろえました。

単価・原価・販売数量を共通の前提として置く

事前診断、改修、任意サポートの単価と原価、固定費、販促費、立上げ費、設備・償却を共通前提にまとめました。売上根拠では、年度ごとの診断件数、工事引渡し件数、サポートの物件月を分けています。

銀行相談計画の実セル画像。共通前提に診断・施工・サポートの単価と原価、固定費・販促・立上げ・設備・償却を置き、売上根拠で年1から年3の診断件数、引渡し件数、サポート物件月を示す。架空の仮定。
銀行相談計画の「共通前提」A2:C19と「売上根拠」A2:D8の実セル画像を上下に配置しています。金額は円・税抜。単価だけでなく原価や固定費を置き、数量は年ごとの診断・施工引渡し・サポート物件月で分けます。年1の数量は12件・6件・30物件月です。すべて架空の計画仮定で、実見積や受注実績を示しません。

例えば、月額サポートは物件数だけで売上を出さず、何物件を何か月支えるかで計算します。前提を変えたとき、その変更が損益や資金計画へ伝わるように組んでいます。

月次損益で原価・固定費・立上げ費まで差し引く

商品別の数量から売上と原価を計算し、固定費、販促費、立上げ費、減価償却を差し引きます。初年度の新事業営業利益70万円に加え、本業の営業赤字720万円を含む全社営業利益も確認できます。

銀行相談計画の月次損益の実セル画像。2026年11月から2027年2月、5月、年1合計を抜粋し、数量、売上、変動費、粗利、固定費、販促、立上げ、償却、本業と全社営業利益まで示す。年1新事業営業利益70万円の架空計画。
「月次損益」のA2:E30、H2:H30、N2:N30を対応する行で横に並べた実セル画像です。2026年11月〜2027年2月、2027年5月、年1合計を表示し、中間の月は省略しています。年1売上5910万円から原価4020万円と固定費・販促・立上げ・償却を引き、新事業営業利益70万円となる架空計画です。本業赤字を含む全社営業利益も別行で確認します。営業利益は利息・税・元金返済の控除前です。 金額は円・税抜です。

売上が伸びたことだけで成功と判断せず、費用を払ったあとに利益が残るかを見るための表です。営業利益と、利息・税・借入元金返済を含む現金収支は分けています。

月次資金で前受金・残工事・元金返済を分ける

月次損益とは別に、工事の入金40%・40%・20%、先行する工事支払い、設備支出、本業の資金減少、新規借入と元金・利息を並べています。前受負債、未収金、未完成工事の残原価も確認する構成です。

銀行相談計画の月次資金の実セル画像。借入実行、診断・工事・サポート入金、工事支払、費用、本業の資金減少、元金と利息、現金残高、前受・未収・残工事、税込差を月次と年間で結ぶ。架空計画で融資未確定。
「月次資金」のA2:E41、H2:H41、N2:N41を同じ行位置で横に並べています。初期4か月、元金返済が始まる2027年5月、年1合計/期末を抜粋し、中間月は省略しました。新規借入1500万円は未確定の希望額で、売上や利益ではありません。本業の資金減少(既存借入返済を含む)、工事先行支出、新借入元金・利息を分け、計画期末現金3775万0962円へつなぎます。工事入金40/40/20と売上計上を分け、前受負債・未収・残原価も別管理。税込欄は納付・還付差や実税区分を未調整で、実行資金には追加調整が必要です。 金額は円・税抜で、最下段は税込の比較欄です。

借入は現金を増やしますが、売上や利益には入りません。工事の前受金も、これから工事をする義務と一緒に見ます。税込の補助欄では税の納付・還付差などが未調整であることを明記し、計画値をそのまま実行可能な現金とみなさないようにしました。

3年計画で新事業と本業を合わせて見る

3年分の販売数量、売上、原価、固定費・販促費などを並べ、新事業、本業、会社全体の営業利益と目標との差を確認します。成長するほど増える費用も計画に含めました。

銀行相談計画の3年計画の実セル画像。数量、売上、変動費、粗利、固定費、販促、立上げ、償却、新事業・本業・全社営業利益、目標との差を3年並べる。年3全社営業利益3241万円は条件付きの架空計画。
「3年計画」A2:E24の実セル画像です。3年間の数量から売上・原価・費用を順に差し引き、新事業と本業を合わせた全社利益まで一覧にしています。年3全社営業利益3241万円は、本業の年720万円赤字を維持し、採用・施工22件・任意継続の需要と供給が実現した場合の架空計画です。達成実績ではなく、利息・税・返済・更新投資・運転資金を控除した現金収支とも区別します。 金額は円・税抜です。

3年目の全社営業利益3,241万円は、年間22件の工事引渡しや人員・外部協力体制、任意サポートの継続が成立した場合の計画です。達成実績ではなく、返済や税などを払ったあとの現金とも区別しています。

84か月の返済表で据置・元金・利息・残高を確認

新規借入1,500万円について、月ごとの元金返済、利息、返済計、借入残高を84か月分計算しました。最初の6か月の元金据置と、その後の返済開始、最終月の残高までつなぎます。

銀行相談計画の借入返済84月の実セル画像。新借入1500万円、冒頭10か月の元金据置6か月と7か月目からの元金返済、82〜84月目の残高0までを示す。年2%、84か月は未審査の比較仮定。
「借入返済84月」のA2:I15(冒頭10か月)と、A5:I5の見出し・A87:I89(82〜84月目)を上下に配置した実セル画像です。11〜81月目は省略しています。画像は新借入のA:I部分で、既存借入は原本J:Nで別管理。1500万円・84か月・元金据置6か月・年2%は比較仮定で、銀行審査や融資承認の結果ではありません。元金欄の「−」は0円表示。元金と利息を分け、7か月目から元金均等返済、84月目に新規元本残高0となる計画を確認します。 金額は円です。

年2%・84か月・元金据置6か月は比較用の仮定です。実際の融資条件に合わせて確認し直すための相談資料で、審査済みの条件ではありません。新規借入と既存借入も別の列で管理しています。

3.取引帳票:入力から見積・入金確認・精算へ

10シートの取引帳票は、金額を計算するだけでなく、番号・日付・合意・承認・入金の確認を各帳票へ反映します。下の画像は実取引欄が未入力の原本です。

当事者・番号・期間・承認を共通入力へ集約

書類番号、発行者、宛先、対象期間、登録番号の確認、口座、入金証拠、発行承認、変更合意を一つの入力面へ集約しました。同じ取引の情報を、見積・請求・領収・精算の各様式へ連動させます。

架空事例の取引帳票Excel。共通入力シートの全体で、書類番号、対象期間、発行者・宛先、登録番号、口座、入金証拠、発行承認、変更合意の入力欄を並べている。
架空の「はちえん。組」事例で制作した取引帳票の共通入力を、冒頭から変更合意欄まで示しています。原本は未入力で、取引先・口座・入金などの架空取引は埋めていません。

必須情報や合意・承認がそろわないときは「発行保留」の表示で確認を促します。数字の計算と、相手に出してよい状態の確認を一緒に行えるようにしています。

見積書と明細の金額・税・日付を連動

見積書の全体と、その金額を作る明細入力・集計欄を並べました。数量×税抜単価を計算し、この様式が対応する消費税10%を、一書類の合計に対して一度だけ切り捨てる設計です。

架空事例の取引帳票Excel。上に見積書の全体、下に明細入力と集計欄を示し、数量、税抜単価、10%税率、対象日、行の有効性、税抜・税・税込の計算項目が見える。
上は見積書、下はその入力と計算を担う明細シートの実画面です。架空事例の未入力原本のため、金額欄は空欄、行の確認状態は「未入力」のまま示しています。

税率、対象日、入力の有効性を確認し、未入力と0円も区別します。原本は金額を埋めていないので、明細の確認状態は「未入力」のままです。10%以外を含む取引では様式の見直しが必要になります。

請求額と実入金を証拠・確認者とともに照合

入金確認票は、請求額、実入金、差額に加え、入金日、証拠、確認者、確認日を記録します。金額が同じでも、根拠と確認を残せる形です。

架空事例の取引帳票Excelの入金確認票全体。請求額、実入金、差額、実入金日、証拠、確認者、確認日、事実確認の欄を備え、原本は元請求金額が未入力のため要確認となっている。
入金確認票は、金額だけでなく入金日・証拠・確認者まで一緒に残します。架空事例の未入力原本なので、実入金を0円とみなさず、照合の未完了状態を保っています。

領収書は実入金と請求額の照合に連動し、未確認や不一致の状態では発行保留を表示します。未入力を0円として扱わないため、記録がないことも確認できます。

合意した金額から返金・追加請求を計算

精算入力では、提供済みと未履行の金額、追加実費、終了費、総入金、既返金を分けます。提供済みと未履行の合計を元契約額と照合し、終了精算書へつなぎました。

架空事例の取引帳票Excel。上は終了精算の合意済入力、下は終了精算書の全体。未履行・提供済・追加実費・終了費・入金・返金・配賦基準・税確認と、最終精算の出力欄が見える。
上は合意済みの金額を入れる精算入力、下は終了精算書です。架空事例の原本をそのまま示し、合意額・実入金・署名は空欄、精算書は発行保留を維持しています。

未承認の日割や配賦で精算額を決めず、合意証拠と税の確認をそろえてから、返金か追加請求かを確認する設計です。原本の合意額・実入金・署名は空欄で、発行保留のまま掲載しています。

制作時は、全37シートをExcelで再計算して数式エラーの有無を確認しました。取引帳票は、空欄と0、日付の境界、税の端数、不一致の入金、未承認の精算など30項目を別の確認用ファイルで検証しています。掲載した原本の実績・取引欄は空欄のままです。

説明スライドとLP:社外へ伝える内容もそろえる

架空事業はちえん。社宅再生室のPC向けLPデザイン画像。対象顧客、物件確認・改修・設備対応、税込価格、無料20分相談の導線を配置した見本。
制作したPC向けLPのデザイン見本。価格は税込表示です。架空事業の制作資料で、公開済みサイトや実際の問い合わせ受付画面ではありません。

上は、サービス案内ページ(LP)のPCデザイン見本です。対象顧客、相談から診断・工事へ進む順番、価格、条件を配置しました。完成したWebサイトの公開や、問い合わせ受付の開始はしていません。制作を進めるための仕様と見本です。

PDF版、案内、参考資料を含め、55ファイルを一つの事業セットに整理しました。料金や支払条件が、企画書、契約、Excel、説明資料で食い違わないかも確認しています。使う人が必要な資料を探せる案内を付け、次の打ち合わせに持ち込める形にしました。

成果物一覧:今回の新規事業で制作した資料

「はちえん。組」のサンプルでそろえた主な成果物です。用途ごとに並べると、次の営業、社内打ち合わせ、銀行相談で何を使うかが分かります。

Wordで制作した9文書(PDF版付き)

成果物 主な用途
事業企画書 対象顧客、商品、価格、採算、90日計画を共有。
役割別手順書 営業・現場・経理など、担当者の確認と作業を整理。
社宅化事前診断・契約申込書 診断の範囲、料金、支払い、報告条件を取り交わす原案。
社宅向け改修工事・契約個別条件 物件ごとの工事範囲、検査、支払いなどを定める原案。
月次設備サポート・契約書 任意の設備サポートの範囲、月額、終了条件を定める原案。
契約変更・終了精算合意書 追加・変更・終了時の費用や未履行部分を確認する原案。
業務完了・工事検査・引渡し確認書 完了内容、検査結果、是正、引渡しを記録する様式。
個人情報の取扱い・ご案内 取得する情報と、その利用・管理について説明する原案。
事例掲載・任意許諾書 写真や事例を掲載する際の任意の許諾を確認する原案。

Excelで制作した3ブック(計37シート)

成果物 構成と用途
管理計画.xlsx 15シート。月次・週次・行動計画、販売促進、顧客との関係、採算・資金・借入返済、90日シナリオと撤退判断。
銀行相談計画.xlsx 12シート。事業概要、売上根拠、使途・調達、月次損益・資金、返済、3年計画など。
取引帳票.xlsx 10シート。見積、請求、入金確認、領収、変更見積、終了精算と共通入力・明細・使い方。

調査・営業・説明画像・LP・案内資料

成果物 形式・内容
企業市場調査レポート 文章資料。自社・顧客、市場・競合、位置づけ、戦略、出典と未確認事項。
4案比較・90日採算・撤退比較 比較文書と画像4枚。各案の条件、採択理由、3シナリオと停止・残存義務。
法人向け商談案内 文章資料。対象法人に説明する内容と、相談・商談への進め方。
採択案の説明スライド 画像4枚と本文。対象、商品、採算、停止条件を説明。
約2分の説明原稿 編集できる文章と原稿画像1枚。商談・社内説明を想定。
サービス案内ページ(LP) 仕様書とPC・スマホのデザイン画像各1枚。未実装・未公開。
実行・確認・案内資料 90日実行計画、事業仕様台帳、契約・法規・品質確認、案内HTML、ファイル台帳、README。

比較4枚+説明4枚+原稿1枚+LP2枚で、画像成果物は計11枚です。PDF版・確認記録・案内・参考資料も含めた事業セットは計55ファイル。国土交通省の標準約款原文は参考として保存した資料で、プラグインが新たに執筆した成果物とは区別しています。

よくある質問:ChatGPTで新規事業・事業計画を作るとき

新規事業のアイデアがなくても始められますか?

始められます。今の仕事、お客様、強み、困っていること、利益目標を伝えるところから進めます。分からない数字は、その確認を課題として残しながら整理できます。

少額で試す事業も考えられますか?

目標と負担の希望に合わせて考えます。今回の住宅会社は融資も使って大きく狙う設定ですが、短期で小さく試す方向も選べます。架空の美容室「Hachi」の制作例では、既存の技術と施術枠を使う事業を比較しています。

Word・Excelの成果物は編集できますか?

今回のWordはDOCX、ExcelはXLSX形式で制作しました。自社の担当者、物件、取引先、数量や計画の条件に合わせて編集できます。Wordには閲覧用のPDF版も付けています。

銀行融資の申請まで自動で行いますか?

今回制作したのは、資金使途、損益、資金繰り、返済などを検討する相談用資料です。融資申請は行っておらず、借入条件や審査結果も未確定です。実際の申請や契約は、経営者が確認して進める工程になります。

執筆・アプリ開発:坂田誠

株式会社はちえん。代表取締役。中小企業・小規模事業者に向けて、Web・SNS・生成AIの活用を、経営判断と現場の業務につなげる講演・研修・コンサルティングを行っています。坂田誠のプロフィール・講演案内。

資料・出典の確認日:2026年10月6日。掲載画像は制作したスライド・デザイン画像と、Word・Excelの実際の抜粋です。文字の読みやすさを保ちながら、ブログ向けに軽量化しています。

プラグイン配布と使い方のAI研修は、公式LINEへ

「戦略軍師はちえん。さんDX」は、株式会社はちえん。のAI研修で配布し、使い方をお伝えしていく予定です。自社の仕事を題材に、相談の始め方、事業案の選び方、数字と資料の確認方法を学べる研修を準備しています。

新規事業に取り組みたい経営者の方は、公式LINEアカウントで、今後の研修予定と募集案内をチェックしてください。開催日や参加条件、プラグインの配布方法は、正式な案内でお知らせします。

株式会社はちえん。代表取締役・講師 坂田誠

この記事の著者坂田誠

株式会社はちえん。代表取締役。中小企業の生成AI活用・SNSマーケティングを支援する講師・コンサルタント。人材会社の株式会社ヒューマネットで、営業、採用・人事、経理・総務、Web集客など幅広い実務を経験。自社のホームページ集客で培った知識を経営者向けの勉強会で伝え、2010年にはちえん。を設立しました。

全国の商工会議所・商工会・行政・企業などで登壇し、2010年以降、SNS・IT・生成AIなどをテーマにしたセミナー講師実績は累計1,400本以上。共著に『Facebookマーケティング プロフェッショナルガイド』(マイナビ)があり、NHKニュースやTBS「news23」などでAIに関する取材・出演実績もあります。

2022年から生成AIの活用を深め、現在はAI社員・AIエージェントを含む業務設計や導入を支援。AIに任せる作業と人が確認する工程を整理し、情報管理や最終判断の責任にも配慮しています。経営者と現場の双方の視点から、専門用語をかみくだき、集客・採用・業務改善に使える具体的な方法を伝えることを大切にしています。

漫画でわかる!AIの話 — 漫画一覧へ。株式会社はちえん。代表 坂田誠とAI社員 菊理はちこ動画でわかる!AIの話 — YouTubeの再生リストへ。株式会社はちえん。代表 坂田誠とAI社員 菊理はちこ

この記事を共有する